「リンクは1本しか貼れない」の、いちばんいい答え。
こんにちは、桜井です。
連載の第3回は、リンクページ。あなたの入口を1枚にまとめたページのことです。「リットリンク」や「リンクツリー」というサービスの名前で、ご存じの方も多いかもしれません。あれだけ広まったのには、ちゃんと理由があります。今日はその理由と、そして「リンクを並べて終わりではない」という、もう一歩先の話をします。
まず、よくある悩みから始めさせてください。「インスタのプロフィールのリンク、予約ページにするか、ホームページにするか、いつも迷うんです」。あるお菓子教室の方の言葉です。新しい講座が始まるたびに貼り替えて、そのたびに古い投稿の「プロフィールのリンクから」が行き止まりになる。心当たり、ありませんか。
リンクは、実質1本
InstagramでもTikTokでも、プロフィール欄で本当に見てもらえるリンクは実質1本です。
Instagramは2023年から5本まで置けるようになりました。ただ、他の方から見た画面には1つ目だけが表示され、残りは「他4件」とまとめられます。タップして初めて開くので、実際に目に入るのは一番上の1本。そして名刺、チラシ、動画の説明欄、メールの署名。SNSの外に出れば、置ける場所は正真正銘ひとつだけです。
でも、あなたの入口はひとつではないはず。予約ページ、ネットの棚、ホームページ、他のSNS、新講座のLP。実質1本しか届かない場所に、どれを置くか。この悩みは、実は選び方の問題ではありません。「選ばなくていい形」にするのが答えです。つまり、全部の入口をまとめた1枚を作って、その1枚を貼る。
家にたとえるなら、玄関です。玄関がひとつしっかりあれば、中の部屋は何個あってもいい。お客様は玄関で「今日はご予約」「今日はお店の場所だけ」と、ご自分で行き先を選べます。あなたが選ぶ必要が、なくなるのです。
リットリンクやリンクツリーがあれほど使われたのは、まさにこの必要に応えたからです。散らばった入口がひとつにまとまる。色や写真で自分らしく飾れる。流行の正体は、道具のうまさである以上に、「玄関がほしい」という必要が本物だったこと。あなたが今それを感じているなら、その感覚は正しいのです。
「1本で済む」が、あちこちで効く
玄関を建てて気づくのは、その効き目がSNSにとどまらないことです。
名刺のQRコード。チラシの隅の「詳しくはこちら」。動画の説明欄。メールの署名。お店の壁の小さな貼り紙。これまで行き先に迷っていた場所すべてに、同じ1本を置けるようになります。
そして、ここからが玄関の本領です。新しいメニューを始めたとき、名刺を刷り直す必要がありません。玄関に1行足すだけ。もう配ってしまった名刺も、渡してしまったチラシも、ぜんぶ自動的に「最新の入口」につながり続けます。紙に刷った案内は古くなるのに、紙に刷ったQRコードの先は、いつでも今日のあなたでいられる。これが1枚あるだけで、印刷物との付き合い方が変わります。
玄関にも、人柄が出ます
もうひとつ、私がマーケティングの担当として好きなところ。玄関は、リンクの置き場でありながら、第一印象の場所でもあります。
写真が1枚あって、ひとこと挨拶があって、行き先が並んでいる。たったそれだけの1枚でも、色や言葉づかいにあなたらしさが宿ります。無機質なリンク集ではなく、「ようこそ」と迎える小さな玄関。初めての方が最初に立つ場所だからこそ、ほんの少しの温度が効くのです。
ただ、ここからが今日いちばんお伝えしたいことです。玄関は、リンクを並べて終わりの場所ではありません。ひとこと迎える言葉を置く。写真で空気を伝える。いま一番の募集を、一段くわしく語る。リンク集から一歩踏み出した瞬間、玄関はあなたの世界への入口として働き始めます。
そしてこの玄関、借り物の敷地に建てる必要もありません。ご自身のドメイン(あなたのお店.com のような住所)の上に建てられますし、作りもリンクの一覧に縛られず、LPのように写真や言葉を並べて自由にデザインできます。玄関こそ第一印象の場所なのだから、既製品の枠より、あなたの世界観で。ちなみに、Miraisのクラフトにリンクページの作り方をはじめから入れてあるのも、理由はそれです。
玄関ができると、投稿が楽になる
もうひとつ、毎日の発信への効き目もお伝えしておきます。玄関ができると、SNSの投稿の締めくくりが、ぜんぶ同じ一言で済むようになるのです。「詳しくはプロフィールのリンクから」。
これまでは、投稿のたびに考えていたはずです。この投稿は予約につなげたいからこのURL、この投稿はお店の紹介だから……。その小さな判断が、毎日積もると発信を重くします。玄関がひとつあれば、どの投稿もそこへ案内すればいい。あとはお客様が、玄関で自分の用事の扉を選んでくれます。
発信が続かない理由は、意外とこういう小さな摩擦の積み重ねです。玄関は、その摩擦をひとつ減らしてくれます。
学びはひとつ。「一番上に、一番来てほしい場所を」
リンクページで大事なのは、並び順です。人は上から見て、途中で選びます。全部を平等に並べると、全部が平等に押されなくなる。いま一番来てほしい場所を、一番上に。
季節のキャンペーン中なら、その1本を頂上に置く。募集が終わったら、次の主役と入れ替える。玄関は、季節で模様替えしていいのです。むしろ模様替えされている玄関は、「このお店、ちゃんと動いてるな」という安心にもなります。
今日の一歩
ご自分の入口を、紙に書き出してみてください。予約、お店、SNS、地図。3本以上あったら、もう玄関を建てる理由があります。
次回は七瀬さんから、その玄関の奥でお客様が一番見ている「あなた自身のページ」の話です。